クリスマス・プレゼント

私が「オニイサン」と呼んでいるビルマ人に、1時に出頭するようにという手
紙が、入管から来たのです。
もしかしたら収監か、それとも・・、
期待と不安を胸に、万が一に備えて着替えを一式詰めた大きなバッグを抱えて、
昨日、心配した私も一緒に品川の入管に行ってきました。
難民申請中ですが、以前にも18日間収容されたことがあるそうです。

結果は・・・3年のビザ発給!!!!おめでとう!
もう大喜びでした。やったね!

88年、彼がヤンゴン大学の学生だった20歳のときに軍事クーデターが起こり、
彼はタイ国境近くのジャングルに逃れて、そこでstudent armyを組織して、銃
を取って9年間、軍事政権と戦ってきました。
その後、2回の逮捕を経て、やっとの思いで3年前に日本に逃れて来ました。

3年のビザを貰えたことで、これで合法的に日本を出国して、タイの国境付近
に行って、仲間や家族に会える、娘に会いたい、最高のクリスマスプレゼント
だ!(仏教徒ですが)、と大喜びでした。

入管には、現在でも約40人位のビルマ人が収容されているそうで、
この日も午前中に女の子が一人収容され、午後二人放免されたそうです。
この仮釈放には一人当たり30万円のお金が保証金として必要だそうです。

彼らには、ビザが何ヶ月貰えるか(1ヶ月ビザだと毎月入管に申請に行かなき
ゃいけない、その申請と発給に7千円の費用が掛かる)、貰えなかっ
たら場合は収監されるかもしれない、という不安が常にあるわけで、それがす
ごいストレスで、ゲキ痩せした人もいます。

昨日も入管で会ったビルマ人が、ストレスで腸に穴が開いて入院した挙句、保
険のない彼らには多額の治療費がのしかかり、『100万円近い未納金がある(か
ら今後の治療は・・・という意味らしい)』と書かれた病院の紙を見せてくれ
ました。

国って、なに?
帰れない祖国って、なに?
国って、自国民の平和と安全を護るためにあるんじゃないの?

いろいろ考えさせられた、この4ヶ月でした。
世界中の皆の祖国も、日本のように、自由で、平和で、清潔で、安心して暮ら
せる国になって、祖国に自由に帰れるようになってほしいと、思います。